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 労災事故(業務災害または通勤災害)の怪我で一定の障害が残った場合に、労災保険の障害補償給付(障害給付)と国民年金・厚生年金の障害年金のそれぞれに申請の手続きを行い、両方から支給がなされることがあります。しかし、両方から支給される場合でも一定の調整が行われます。

 このときの支給の調整方法についてまとめています。

 

 1.両方から年金が支給される場合

 労災保険と国民年金・厚生年金の両方にそれぞれ請求手続きを行って、その結果両方から年金が支給される場合、労災保険からの年金については、下記のとおり減額されて支給されます。

 (労災保険では7級〜1級のいずれかの等級が認定された場合に、国民年金・厚生年金では3級〜1級のいずれかの等級が認定された場合に、それぞれ年金が支給されます)

 ①障害厚生年金と障害基礎年金の両方支給・・・・労災からの年金は73%の支給(27%減額)

 ②障害厚生年金のみ支給・・・・労災からの年金は83%の支給(17%減額)

 ③障害基礎年金のみ支給・・・・労災からの年金は88%の支給(12%減額)

 

2.労災は障害補償給付(障害給付)、厚生年金は年金に該当せず障害手当金の場合

 労災保険は障害補償給付(障害給付)の対象になり、厚生年金は3級〜1級に該当せず、障害手当金の基準に該当する場合には、支給調整の規定により、厚生年金からの障害手当金は支給されないこととされています。

 厚生年金からも支給を受けるには、3級以上の認定を受ける必要があります(障害手当金の認定に納得できない場合には、不服申立手続を行うことができます)。

 

【関連ページ】

 ◇労災保険の障害(補償)給付の基礎知識

 ◇障害年金の基礎知識

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