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 交通事故では、転倒などにより肩関節を脱臼してしまうことがあります。ここでは肩関節脱臼の概要、症状、治療と後遺障害等級との関係等について記載しています。

 

1.肩関節脱臼の概要

 外傷性脱臼のうち、半数程度は肩関節脱臼といわれています。

 肩関節脱臼は、脱臼した骨頭の位置によって、前方脱臼、後方脱臼、下方脱臼の3つに分けられますが、前方脱臼が約90%を占めています。

 前方脱臼は、上肢を後方に伸ばして後ろ向きに倒れたときに、外転位、伸展位を強制されて起こる場合が多いとされています。

 骨折、神経や血管の損傷を合併することもあります。

◇肩関節の図・説明(weblio辞書)

◇関節の外傷(捻挫、脱臼等)の基礎知識

 

2.肩関節脱臼の症状

 肩関節の痛み、変形、可動域制限が主な症状として挙げられます。

 

3.肩関節脱臼の治療

 できるだけ早期に整復をすることが基本とされています。ほとんどの場合は徒手整復(ヒポクラテス法など)、固定(3〜4週間程度)が行われますが、整復が困難な場合、血管、神経などの損傷を伴う場合、習慣性脱臼になると予測される場合等には観血的整復が行われます。

 

4.後遺障害等級との関係

 肩関節の可動域制限、習慣性脱臼などが後遺障害として残ってしまうことがあります。

 可動域制限(健側の3/4以上制限)の場合は12級以上、習慣性脱臼の場合は12級が認定されることがあります。

◇上肢の欠損障害・機能障害の後遺障害等級

◇関節機能障害の評価方法

 

【関連ページ】

◇後遺障害等級認定のポイント

◇治療先と後遺障害等級認定

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