労働保険審査会に出席して(感想)(2)
依頼者の方のご希望で、労働保険審査会の公開審理に約8年振りに出席しました。
新型コロナウイルスの影響で一時審理を延期していたようですが、通常どおり実施されました。
労働保険審査会は、労災保険と雇用保険の再審査請求に対して審査を行う国の機関で、東京都港区の労働委員会会館に入っています。
指定どおり審理開始時間の30分前に受付を済ませ、受付の方を除き誰もいない広い控え室で資料を読みながら待ちます。ホワイトボードに貼られている当日の審理予定一覧を見ると、朝から夕方まで10件近くの案件がびっしり埋まっています。1件あたりの審理時間は30分(予定)。ふと控え室の窓の外を見ると、東京タワーと東京プリンスホテルの一部が目に入ります。
審理開始時間の数分前に控え室の電話が鳴り、電話に出た受付の方から「時間ですので案内します」といわれ、1フロア上の会議室に案内されます。審理状況で時間が前後するようですが、予定どおりでした。入室前に、両手の消毒を求められます。
会議室に入ると、前回より会議室が小さくなったのか、正面に座る審査長1名・審査官2名との距離がより近くに感じました。また、前回ほどは厳格で威圧的な雰囲気は印象は特に受けませんでした。
再審査請求人の方は遠方在住で出席できないため、私だけ代理人席に座ります。
出席者の確認(人定質問)ではじまり、原処分庁担当者の意見陳述、再審査請求人側の意見陳述、審査官2人・審査長1人からの質問に対する応答、という流れで10分ほどで終了しました。前回は参与の方からも質問がありましたが、今回はありませんでした。
留意点ですが、事前に配布される資料集をもとに審理が行われますので、資料集をよく読み、記載されていることについて答えることができるようにしておくことが大切と思いました。
結果は、審理終了後3か月ほどで結論・理由が書かれた文書(裁決書)が届くようです。労災保険障害(補償)給付の再審査請求については特に、結論変更の可能性が非常に低く、さらに請求から決定まで約1年という長い時間かかりますので、これらも踏まえて手続きを進める必要があります。
(令和2年10月20日作成)
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